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記憶に残るCMについて(考察)

こんにちは株式会社SANNでWEB関連や、DTP関連のクリエイティブを担当しているデザイナーです。

株式会社SANNには、セールスプロモーション事業部の中に、クリエイティブを専門に担当するデザイチームがあり、私はそこに所属しております。
noteでの記事制作ははじめてになりますが、いちデザイナーとしての視点から気に入っている広告を少し考察させて頂きました。

私は「広告」といえばパッと連想するのは「テレビCM」というイメージを持っている古いタイプの人間です。ですので今回は「テレビCM」に絞って今でも鮮明に覚えている、今でも記憶に残っているCMをご紹介させて頂きます。と同時に皆さんの中にもこれは記憶に残っている!というCMなんかを思い出してもらえると幸いです。

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【東芝のLED電球(寿命10年)】

他にも考察記事が御座いました。
http://famimo.com/I0000009

あの東芝さんのLED電球のCMです。東芝さんのLED電球の120秒CM「10年カレンダー」篇の中の1つのCMでした。ある男性を中心に1つのアングルと照明が生みだすシルエットのみで10年間を表現しておりかなりセンスを感じるCMです。とある男性と女性の出会い、プロポーズ、結婚、妊娠、お子様の誕生、成長。ドラマチックな10年が一気に流れ込んできます。このCMの反響はとても高く伝説級のCMとして有名になりました。若い方は知らないでしょうが中年層には懐かしいCMでは無いでしょうか? ブランディングに必要な二大要素である「機能」と「情緒」という重要な要素である2つが入り込んだ渾身のクリエイティブかと思います。
単純に10年間という長い寿命というLEDの機能面の訴求だけではなく、その機能を通じて消費者の日々の生活に寄り添う、家族を灯し続ける東芝のブランディングがビシビシと伝わってきます。しっかりと感情面(情緒)にアプローチしており思わず感動ですよね!

※YouTubeにて「東芝 LED電球 CM 10年」と検索頂くと視聴も可能でした。

【松平不動産「GOLF」】

このCMは、松平不動産という地方企業のCMです。
出だしは会社の仲間とのゴルフシーンから始まります。異常な程小さいフォームでドライバーを振る課長。通常のドライバーのスイングを知っている方からすれば異常な程のコンパクトスイングです。会社の部下が不思議に思います。画面が変わって課長の自宅のベランダでゴルフの練習をする姿が流れます。当然、ベランダでドライバーなんて長いクラブを振す事は出来ませんのでここで異常な程のコンパクトスイングが完成された理由が表現されております。

”need more room?(もっと”大きな”部屋が必要ですか?)”
のキャッチが流れる。
伏線回収のようなセンスが光る、笑えるCMです。

もっと広い部屋、広いベランダ、広い庭などを求めて住み替えをする方の様々なニーズの1つにありそうな「狭い」という住み替え理由をコミカルに表現しており、非常に秀逸なクリエイティブでした。

カンヌ国際広告祭で2003年度の銀賞を受賞しています。
※こちらもyoutubeに動画あがっていたので検索してみてください。

【USJ NO LIMIT! ぶっとべ! ここは超元気特区】

※USJ公式チャンネルより

1つ目、2つ目のご紹介CMが古めのCMでしたので、
最近のCMで一つ。
「NO LIMIT! USJのぶっとべ! ここは超元気特区」

CMの前半は地元を引っ越してしまう学生が家族に辛く当たったり、友達に見守られながら涙を流すシーンが流れます。
その後、一気に場面転換となり、むちゃくちゃなハイテンションでUSJを楽しんでいるシーンへ!
「大阪来てよかった~!」と全力で楽しむシーンが流れます。
こちらも完全に伏線回収型のCMです。子供の引越しで発生するある種の寂しい、可哀そう、という感情をぐぐっと高めておいて、一気にその感情を裏切る超ハッピーな展開は、まさにUSJのアトラクションのような驚きと爽快感があり、こちらも秀逸なクリエイティブとなっております。
見ている方全員が笑顔になる、子供が持つ超元気力を改めて感じる作品でした。
コンセプトワードの「NO LIMIT!」も若くパワーに溢れるターゲット層にぶっ刺さるコピーでした。

『突然の引越し編』のほかに『忘れられない初恋編』があります。ぜひ!

良いCM、クリエイティブとは?

記憶に残るCMの共通点とは


私の記憶で直ぐに思い出せる3つのCMをご紹介させて頂きました。

改めて考えてみますと、私の個人的な好みの傾向もあるのですが、共通した特徴がありました。商品の機能や説明をダイレクトに訴求しているものでなく、商品を使っている風景や使いたくなる風景を描写し、視聴者のイメージを膨らませているものを好む傾向にあります。
機能的な価値と情緒的な価値。とりわけ情緒的な価値の訴求には惹かれるものがあります。
ターゲットの心を動かす、五感に響くクリエイティブはやはり記憶に残りますよね。

私もそんなコミニュケーション力のあるデザインを作り続けたいと思ってます。クライアント様と記憶に残るデザイン、クリエイティブを作り上げられることお待ちしています。